SixTONESって、愛
私がSixTONESと出会うことになったきっかけは、昨年末のFNS歌謡祭である。
元々ミュージカルが好きで、FNS歌謡祭名物のミュージカル特集はいつも録画をして繰り返し見ていた。
2019年末のラインナップで一番楽しみにしていたのはエリザベートの楽曲、"闇が広がる"。
ハプスブルク家の終焉?死に惹かれる主人公?民衆の怒り?…最高じゃん。私のためにある演目かな?
と思いつつチケット取りに挑戦した2019年公演、私は見事に完敗した。今思うとリサーチも気合いも足りず、まぁ端的に言えば取れないなんて予想もしてなかった。
(今更すぎるが、あのもっと頑張ってチケット取りをして見に行けていたなら京本ルドルフを拝めたかもしれないし、今年の公演中止のショックも少しはマシだったかもしれない。タイムマシンがあるなら今は迷わずそのチケット取り前に飛ぶ。)
そんな中、テレビで楽曲を見られる。しかも、"闇が広がる"?タイトルからしてもう大好きになることは分かっていた。
しかし、不安だったのがそれを披露する役者。井上芳雄さんはお名前も知っていたし、著名なミュージカル=歌唱力お化けだと認識しているので全く問題無し。一方の京本大我…知らないなぁ。検索して分かったのは若くて美形のジャニーズということ。…あぁ…なるほど。
一時嵐を履修していた私はジャニーズが嫌いな訳ではなかったが、ミュージカルとなると流石に役不足だろうという短絡的な偏見を持っていた。(夏のFNSも見ていたはずなのに、何故覚えていなかったのだろう?)
しかし、ミュージカル俳優京本大我のパフォーマンスは、そのアホな偏見を一変させる力を持っていた。
上手い。高音が伸びる伸びる。ミュージカル俳優特有の、腹から出された声を感じる。井上さんとのハモりも素晴らしい。
それに表情や仕草の演技も凄い。最初の不安げな歌い出し→自らの責任を感じつつ動けない苦痛と絶望→トートに動かされて見せる王座への渇望→国を動かすこととトートの手を取る決心から迷いが消え、ギラギラした感情。
初見の曲、それも決して長くはない時間だったにも関わらず、ルドルフの感情の変化とこの楽曲が予感させる不穏な未来を感じ取った。(エリザベート自体をまだ見ることが出来ていないので、現時点の私はこれが正解かは分からないのだが)
この衝撃的な出会いから暫くの間 "京本大我" の歌を漁った私が辿り着いたのがすとちゅーぶ、そしてSixTONESだ。
おぼろげながら記憶にあったB.I.Shadowの髙地優吾と松村北斗、何となく知っていたジェシーと森本慎太郎。名前を聞いたことだけはあったがそれ以外何も知らなかった田中樹と京本大我。…あれ?何か知ってる人多くない?
最初は完全にきょもくん目当てで見始めたすとちゅーぶだったが、気付いたらみるみるハマっていた。この間に公開されたデビュー曲Imitation Rainと年始のしゃべくり、嵐にしやがれの相乗効果も手伝ってか、それはあっという間だった。
そして迎えたデビュー、多くの音楽番組への出演に間に合ったことは本当にラッキーだったと思う。
しかし、先日ふと思った。なぜ今、こんなにハマったんだろう?
これまでジャニーズやK-popを含め様々なグループを見てきた。歌唱やダンスのパフォーマンスが凄いグループ、トークが面白いグループも沢山あった。しかし、興味が長続きする…ましてやCDを買ったりコンサートのレポを読み漁ったりしたことは無かった。それなのに何でだろう?
暫し考えた結果思い付いた答えは、"バラバラであること"。
SixTONESはメンバーの個性がとても豊かで、ダンスが揃わなかったり、すとちゅーぶでも冒頭の「どうもー!SixTONESです」が揃わなかったり、挙げ句の果てにはハタチを越えた大男6人がバラバラに動かないよう縄で繋がれたりする。
それでいてメンバー同士はお互いの個性を認め合い、流れの中でそれぞれの役割分担をしつつ、グループとして同じ方向を向いているのを感じるのだ。
多分、これが私がSixTONESにこれほどまでに惹かれる理由なのだと思う。
私は昔から集団行動が嫌いである。できないという訳ではない(むしろ浮きたくないのでちゃんとやる)。嫌いなのだ。運動会でやらされる行進に始まり、学校の制服や謎の校則、先生が連呼する連帯責任、就活のリクルートスーツや判で押したように同じ髪型。"こうすべき" という事が息苦しいというか何と言うか、とにかく嫌いなのだ。(語彙力…)
そんな私にとって、"みんな違ってみんないい" を体現するかのごとく正々堂々とバラバラなSixTONESは憧れだ。
だって普通、グループ公式動画の最初は声を合わせて自己紹介するよね?MCの時間が過ぎたと分かったら、巻くよね?喋り続けてスタッフさんに怒られるなんて、そんなことある?
私から見えるSixTONESとは、バラバラな個性を持つメンバーがバラバラしながら何となくグループとして纏まっていて、そのバラバラさや自由さをグループ全体の個性として魅力的に見せる天才だ。
また彼らと同じように、ファン層も広いのではないかと思う。年齢もさることながら、二次元やバンドなど、典型的なジャニーズのファン層のイメージだった "人生エンジョイ系若年オシャレ女子" 以外も多い気がする。(完全陰キャ且つジャニーズ歴の浅い私にとっては心地よい)
そう考えた時、何故自分がSixTONESを好きになったのかとても腑に落ちた。そうか、自由に楽しくをモットーにしたい私にとって、SixTONESはそれを具現化してくれている憧れの存在でもあるのか。
だから私はSixTONESが好きになったし、この先も個性爆発にバラバラに、自由に楽しく活動する彼らを見たいと思う。
ここまでぐちゃぐちゃと考えてきたが、私にとってのSixTONESを表すのに短く最適な表現がある。
SixTONESって、最終的に愛
だな。